施術サロンのホームページ・LPにお客様の声を載せる前の確認手順
施術サロンのホームページ・LPにお客様の声を載せるとき、原稿の集め方、言葉を選ぶ基準、公開前の読み合わせまでを手順にまとめました。消費者庁が公開している説明と、ガイドラインがまとまっている場所の見つけ方もあわせて整理します。
施術サロンのホームページ・LPを用意するとき、「お客様の声」をどう扱うかで手が止まりやすいところです。実際にいただいた言葉をそのまま並べていいのか、どこまで書き換えていいのか、判断の基準が自分の中にないと、毎回迷うことになります。
この記事では、声を受け取ってから公開するまでを、自分の店で回せる手順として整理します。まず一次情報の置き場所を確認し、次に集めるときに残しておく記録、掲載する言葉を選ぶ基準、公開前の読み合わせの順に見ていきます。
まず消費者庁の説明を読む
消費者庁は、広告・宣伝であるにもかかわらず広告であることを隠すことを、いわゆる「ステルスマーケティング」と説明しています。同じページでは、景品表示法について「うそや大げさな表示など消費者をだますような表示を規制し、消費者がより良い商品・サービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ります」と述べられています。
あわせて、消費者は企業による広告・宣伝であればある程度の誇張・誇大が含まれているものと考えて商品やサービスを選んでいる一方、広告・宣伝であることが分からないと企業ではない第三者の感想であると誤って認識してしまう、という説明も置かれています。規制の対象については「サービスを供給する事業者(広告主)です」とされ、企業から広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象とはならない、と書かれています。
もう一つ見ておきたいのが、景品表示法に関するガイドラインや運用基準がまとまっているページです。消費者庁は「公正取引委員会のガイドライン、運用基準等を踏まえた法運用を行っております」としており、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準などが一覧で並んでいます。判断に迷ったときに、人づての説明ではなくここへ戻れるよう、ブックマークしておきます。
声を集めるときに残しておく記録
原稿づくりより前に、受け取り方を決めておきます。後から「これは誰の、どういう経緯の言葉だったか」をたどれる状態にしておくのが目的です。
- 誰の言葉かを記録する。来店された本人からいただいたものか、家族や知人が代わりに書いたものかを分けて控えます。
- こちらからの働きかけがあったかを記録する。お礼の品を渡した、書いてほしい内容を指定した、下書きを渡した、といった経緯はすべて残します。
- 掲載の同意を取る。載せる場所(ホームページ・LP、店内の掲示、SNS)、表示名(実名・イニシャル・匿名)、載せる期間の三つを本人に確認します。
- 原文を保存する。いただいたままの文面を一件ずつ保管し、公開用の下書きとは別のファイルに分けておきます。
- 事業者側の関与があった声について、表示の方針を決めておく。どの語を使い、声のどの位置に置くかを事前に決め、担当者が変わっても同じ形で運用できるようにします。
声を受け取る
いただいたままの文面を一件ずつ保存し、公開用の下書きと分けて置く
経緯を控える
お礼の品や内容の指定など、こちらからの働きかけがあったかを記録する
同意を取る
載せる場所・表示名・期間を本人に確認する
言葉を選び直す
掲載しない語の一覧に当てはまる箇所を、感じたままの言葉へ置き換える
体裁を決める
事業者側の関与があるときの表示と、補足の一文の置き場所を決める
公開前に読み合わせる
声の欄だけを続けて読み、言い切りが残っていないか確かめる
掲載する言葉を選ぶ基準を決める
いただいた言葉には、体の状態が変わったと読める言い回しが含まれることがあります。載せるかどうかをその都度悩まずに済むよう、「掲載しない語」の一覧を先に作り、置き換え先まで決めておきます。書き換えたら、本人に最終の文面を見てもらってから公開します。
状態の変化を言い切る言葉
「もう痛くない」「二度と戻らない」などは載せず、施術の場で感じたことの記述へ置き換える
体質や体の作りが変わったと読める言葉
「体質が変わった」等は外し、来店時と帰り際に本人が感じた差の記述にとどめる
回数や期間と結果を結びつけた言い回し
「何回でこうなった」という形は使わず、通っている頻度だけを本人の言葉で記す
他店や他の手段と比べる言い回し
比較を含む部分は削り、当サロンで受けた施術についての感想だけを残す
誰にでも同じことが起きると読める言い回し
「誰でもこうなる」という形は外し、その方の感じ方として書く
書き手の情報
表示名・年代・通っている頻度など、本人が同意した範囲だけを添える
事業者側の関与
お礼の品や内容の指定があった声には、決めておいた語をその声のすぐ上に置く
補足の一文
「感じ方には個人差があります」といった一文を、声と同じ画面で読める位置と大きさで置く
公開前の読み合わせ
最後に、ページ全体ではなく「お客様の声」の欄だけを続けて読みます。一件ずつ見ているときは気にならなくても、並べて読むと同じ言い回しが繰り返されていたり、見出しやキャッチコピーの側に強い言い切りが残っていたりすることがあります。声の本文だけを整えても、その上に置いた見出しが強いままだと、読み手が受け取る印象は見出しの側に引っ張られます。
声を載せない選択もあります。件数が少ないうちは、施術の流れ、店内の様子、当日の持ち物、予約から来店までの案内といった、確認しなくても書ける情報を先に充実させ、声は集まってから追加する、という順番でも構いません。どちらを選ぶにしても、判断の基準を自分の言葉で書き出しておくと、ページを更新するたびに一から悩まずに済みます。