自宅の一室で施術スペースを開く前に確かめておく手順
自宅やマンションの一室でサロンを開こうとするとき、部屋の使い方を誰に問い合わせ、窓口に何を持って行き、決まった内容をホームページ・LPにどう落とすのかを、開業前の順番として整理しました。問い合わせの記録の残し方までまとめています。
自宅やマンションの一室で施術スペースを開こうと考えたとき、内装や提供メニューを考える前に確かめておく項目があります。その部屋を、その使い方で使ってよいのかという点です。ここでは、自分で調べて判断してしまうのではなく、答えを持っている相手に順番に問い合わせていく段取りを整理します。
部屋の使い方は、答えられる相手に直接たずねる
最初に、問い合わせる相手を決めます。部屋の状況によって相手が変わります。
- 部屋を借りている場合は、貸主、または管理を任されている窓口
- 分譲マンションの一室であれば、管理組合や理事会
- 自宅として使っている一戸建てであれば、住所を管轄する自治体の窓口
問い合わせるときは、次の5つを具体的に伝えます。使う部屋とおおよその広さ、来客の有無と1日あたりの人数、来客が通る入口までの経路、看板や表札を出すかどうか、営業する曜日と時間帯です。
使う部屋と広さ
間取り図に、施術に使う範囲を線で囲んで示す
来客の人数と時間帯
1日に何人、何時から何時までかを書き出す
入口までの経路
共用部分をどう通るのか、図の上でたどっておく
看板・表札の扱い
建物の外や玄関先に出せるかどうかを問い合わせる
問い合わせの記録
相手の名前・日付・回答を、その日のうちに文字で残す
最後の1行も飛ばさずに行います。誰に、いつ、何を聞き、どう答えられたのかを、手元のメモとメール本文の両方に残しておきます。同じ内容をもう一度たずねることになったときも、前回どこまで話したのかをそこから読み直せます。
自治体の窓口に行く前に、資料を先にそろえる
用途地域という区分については、東京都都市整備局の「計画」のページに「用途地域等に関する指定方針及び指定基準について」「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針等の概要について」といった項目が並んでいます。自分が使おうとしている場所がどう扱われるのかは、住所を伝えたうえで、管轄する自治体の窓口に問い合わせます。
窓口に持っていくものを、先にそろえておきます。
- 施術に使う範囲を書き込んだ間取り図
- 建物の所在地が分かる書類
- 自分が考えている使い方を1枚にまとめたメモ
3つめのメモは、部屋の広さ、来客の人数、営業する曜日と時間帯、看板の有無を、この順で上から並べた形にしておきます。
そのうえで、窓口で聞くことを質問の形で書き出しておきます。たとえば「この住所で、住まいの一部を施術スペースとして使う場合、手続きが必要になるのはどこからですか」「必要になる場合は、どの窓口に、どんな書類を出すことになりますか」「看板を出す場合に、別に確認しておく項目はありますか」といった形です。回答はその場で書き取り、聞き漏らした点はその日のうちに整理します。
相談から開業までを逆算して並べる
問い合わせと相談は、開業日から逆算して先に置きます。
開業2か月前
貸主・管理組合など、部屋の使い方に答えられる相手に問い合わせる
開業6週間前
間取り図とメモを持って、自治体の窓口に相談に行く
開業1か月前
回答をふまえて、施術に使う範囲と来客の動線を決める
開業3週間前
提供メニューと予約の受け方を固め、掲載する文章を書き出す
開業2週間前
ホームページ・LPの記載を通して読み、予約の流れを自分で試す
日付は自分の予定に合わせて入れ替えて構いません。守るのは順番のほうです。内装や告知に手をつけるのは、部屋の使い方についての回答が出てからにします。
決まったことを、ホームページ・LPに載せる形にする
回答が出たら、そこで決まった内容を、そのままホームページ・LPに載せる文章へ落としていきます。自宅の一室で開く場合、来店する人が最初に必要とするのは、場所と入り方、そして予約の取り方の3つです。次の項目を、決まった順に書き出します。
- 住所をどこまで出すか(予約が確定してから詳しい場所を伝えるのか、最初から載せるのか)
- 最寄り駅や目印からの道順と、徒歩でかかる時間
- 建物に着いてからの入り方(呼び出し方、共用部分での歩き方)
- 予約の受け方(フォーム・電話・メッセージのどれで受けるか、返事までの目安)
- 提供メニューの構成と、1回あたりの所要時間
看板を出さないと決めた場合は、その代わりに、建物の外観と入口の目印を文章で説明しておきます。写真を1件載せる場合も、どの角から見た様子なのかを添えます。
最後に、開業の準備と並行して、相談先も一度洗い出しておきます。J-Net21には「企業経営や起業・創業に役立つ全国の支援情報が検索できます。」と説明された支援情報ヘッドラインがあり、「セミナー・イベント」「専門家による支援」といった区分が並んでいます。自分の地域で当てはまるものがあるかどうか、窓口への相談を進めながら探しておきます。
ここまでの流れは、どれも「自分で決めない」ことでできています。部屋の使い方は答えられる相手に、住所の扱いは管轄の窓口に、それぞれ聞いたうえで、返ってきた内容を記録に残す。その記録がそろってから、施術スペースの中身とホームページ・LPの中身を組み立てていきます。