ネイルサロンの換気ルールを決めて店内とサイトに書くまでの手順
ネイルサロンで溶剤を使うときの換気について、自店の使い方を記録し、当てはまる決まりを窓口で確かめ、決めた手順を店内とホームページ・LPに書くまでの流れを、開業前後のオーナー向けに整理しました。
ネイルサロンでアセトンなどの溶剤を使うとき、換気をどこまでやるのかは、開業の準備中にも運営が始まってからも迷いやすいところです。自分の店にどの決まりが当てはまるのかは窓口で確かめるとして、店として何をするかは先に自分で決めておけます。
ここでは、換気の決めごとを自店の言葉で組み立て、店内とホームページ・LPに書き出すところまでを、順番に並べます。
まず、自店の使い方を書き出す
決まりに当てはまるかどうかを窓口で相談するときも、店の換気の手順を決めるときも、出発点になるのは「自分の店で、いつ、何を、どのくらい使っているか」の記録です。あとから思い出して書くと抜けが出るので、ふだんの営業のなかでそのまま書き取ります。
施術スペースの広さを測る
床の面積だけでなく、天井までの高さも測って書き留める
使う溶剤を一覧にする
商品ラベルに書かれている表示のまま、書き写す
開けている時間帯を記録する
ふたを開けてから閉じるまでを、営業日ごとにメモする
窓と換気設備の位置を確認する
窓、換気扇、給気口がどこにあり、開けられるかを確かめる
使っている機器を書き出す
卓上の集じん機など、いま置いているものを型番ごとに並べる
記録の担当者を決める
誰がいつ書くかを決め、書式をそろえておく
書き出した記録は、内装を決めるときの相談にも、スタッフを迎えるときの説明にも、そのまま使えます。紙のノートでも表計算でもかまいませんが、置き場所は一か所にまとめておきます。
当てはまる決まりは、窓口と講習で確かめる
有機溶剤や局所排気装置に関する決まりが自分の店に当てはまるかどうかは、自分で判断せず、所轄の労働基準監督署など公的な窓口に確かめます。相談するときは、先ほど書き出した記録と、スタッフを迎える予定があるかどうかを合わせて伝えます。答えは、確かめた日付と窓口の名前と一緒にメモに残しておきます。
局所排気装置などの定期自主検査については、中央労働災害防止協会が「局所排気装置等定期自主検査インストラクターコース」を開いており、受講の対象となる方の条件が同コースのページに並べられています。装置を入れるかどうかを考える段階で、あわせて目を通しておきます。
衛生管理の考え方をまとめて学ぶ場もあります。NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)は、同協会が制定した「ネイルサロンにおける衛生管理自主基準」を普及し、ネイルサロンの現場で正しく活用してもらうために「ネイルサロン衛生管理士」資格制度を設けています。講習会は、年齢の条件を満たしていれば受けられ、ネイルサロンでの実務経験は問われないとされています。理美容専門学校やネイルスクール等でネイルを学んでいる方も対象です。開催場所はJNA認定校で、オンラインでも受講できます。講習は理論講習と確認テストで構成され、テキストは講習当日に配布されます。
店の換気の手順を、短い文にする
窓口と講習で確かめたことを踏まえて、店として毎日くり返す手順を決めます。長い文章にすると誰も読まないので、貼り出せる長さにまとめます。
準備を始めたとき
記録をとりはじめ、窓と換気設備の位置を図にする
内装を決める前
窓口に相談し、換気設備をどう置くかを図面に反映させる
開店の直前
施術中の換気の手順を紙にして、施術台の近くに貼る
営業が始まってから
記録を続け、手順どおりに動けているかを月ごとに確かめる
スタッフを迎えるとき
手順を読み合わせ、担当と時間帯を決め直す
手順に入れる項目は、いつ窓を開けるか、機器をいつ動かしはじめて、いつ止めるか、施術と施術のあいだに何をするか、といったところです。担当者の名前まで書いておくと、当日の判断が減ります。
決めたことを、ホームページ・LPに書く
換気の決めごとは、店内に貼って終わりにせず、サイトにも書いておきます。来店前に空気の環境を気にする方は、予約する前に調べます。書く場所は、施術メニューを並べたページと、予約の受付につながる導線の近くです。
書く内容は、店内でくり返している手順のうち、来店する方に関係するものだけで足ります。たとえば、施術のあいだ換気を続けていること、どの機器を使っているか、換気のために窓を開ける時間帯があること、といった事実です。守れないことは書かず、手順を変えたらサイトの記述も一緒に書き換えます。
問い合わせのフォームや予約ページに「気になる点があればお知らせください」と一行添えておくと、来店前のやりとりでそのまま説明できます。店内の紙とサイトの文面を同じ言葉でそろえておけば、説明のたびに考え直さずに済みます。