カフェのテイクアウトで渡すスプーンやストロー、プラ新法を踏まえた方針の決め方
テイクアウトでスプーンやストローを渡すカフェのオーナー向けに、プラスチック資源循環法の公式情報の読みどころと、自店の渡し方を決めてレジの声かけ・店頭POP・ホームページ・LP・注文画面の案内をそろえる手順をまとめました。
テイクアウトの袋に、スプーンやストローを入れるかどうか。カフェの開店準備では、メニューや器と並べて、この決めごとも開店前に済ませておきます。
東京都環境局のページでは、自宅で飲食する機会が多くなり、テイクアウトの容器などを中心に家庭ごみが増えていることに触れています。この記事では、プラスチックに関わる国の公式情報をどこで読むかを押さえたうえで、自店の渡し方の方針を決め、レジ・店頭・ホームページまで案内をそろえる手順をまとめます。
まず公式情報の置き場所を押さえる
プラスチックの資源循環については、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」があります。環境省は略して「プラスチック資源循環法」と呼んでいます。
環境省の「プラスチック資源循環法関連」のページには、法律の概要資料や省令が載っています。そのなかに「特定プラスチック使用製品提供事業者の特定プラスチック使用製品の使用の合理化によるプラスチック使用製品廃棄物の排出の抑制に関する判断の基準となるべき事項等を定める省令」があります。名前のとおり、特定プラスチック使用製品を提供する事業者にとっての判断の基準となる事項を定めた省令です。
もう一つの入口が、環境省の特設サイトです。事業者向けの項目に「特定プラスチック使用製品の使用の合理化」があり、特定プラスチック使用製品を提供する事業者向けの内容として案内されています。「各種手引き等」のページも設けられています。
自店の対応を考えるときは、この省令と特設サイトの提供事業者向けの内容を、まず自分で読みます。人から聞いた話やまとめ記事だけで決めず、原文に当たってから方針を固めます。
自店で渡している品物を書き出す
次に、テイクアウトの商品と一緒に渡しているものを、素材を問わずすべて書き出します。スプーン、フォーク、マドラー、ストロー、紙ナプキンなど、実際にレジ横やカウンター裏に置いているものを一つずつ見ていきます。
書き出したら、それぞれについて次のことをメモします。
- どのメニューに付けているか
- 店側が袋に入れているか、お客さまが自分で取っているか
- プラスチック製か、紙や木など別の素材か
このメモを手元に置いて、省令と特設サイトを読みます。読んでも自店の扱いが判断できない点は、そのままにせず問い合わせて確かめます。
渡し方の方針を一つに決める
メモと公式情報をもとに、店としての渡し方を一つに決めます。考えられる候補は、たとえば次のようなものです。
- 注文時にお客さまへ要否を尋ね、希望した方にだけ渡す
- プラスチック以外の素材のものに切り替える
- 渡す品物の種類を絞る
どれを選ぶかは、省令の内容と照らし合わせたうえで、自店のメニューや受け渡しの流れに合わせて決めます。決めた方針は、スタッフ全員が同じ言葉で説明できるよう、一文で書き出しておきます。
レジ・店頭・ホームページの案内をそろえる
方針が決まったら、お客さまの目に触れる場所の案内を同じ内容にそろえます。レジでの声かけ、店頭のPOP、ホームページ・LP、モバイルオーダーや予約の画面で、言っていることが食い違わないようにします。
レジの声かけを一つに決める
例「スプーンやストローはお使いになりますか」
不要な方への一言を決める
例「ご不要でしたらお申し付けください」
店頭POPに方針を書く
例「スプーン・ストローはご希望の方にお渡ししています」
ホームページ・LPのテイクアウト案内に同じ文を載せる
店頭POPと同じ言い回しにする
注文画面に要否の選択項目を置く
モバイルオーダーや予約フォームを使っている場合
スタッフ全員で声かけを練習する
新しく入ったスタッフにも同じ文を渡す
声かけの文は、スタッフによって言い回しが変わらないよう、レジ横に貼っておきます。モバイルオーダーや予約フォームを使っている店では、注文画面に「スプーン・ストローの要・不要」を選ぶ項目を置き、受け渡しのときに選択内容を見て袋に入れるかどうかを決めます。
開店後に方針を変えたときは、レジの声かけ、店頭POP、ホームページ・LP、注文画面を同じ日にそろえて書き換えます。どこか一か所だけ古い案内が残らないよう、上のチェックリストをもう一度上から順に確かめます。