カフェのメニューで「有機」「オーガニック」と書く前の確認手順
カフェのメニューやホームページで「有機」「オーガニック」と表記するとき、公的な情報で確かめられる決まりと、店側で先に整えておける段取りを分けて整理します。仕入れ時の確認、表記のそろえ方、記録の残し方をチェックリストで示します。
オーガニックの食材やドリンクを取り入れたカフェで、開店前に迷いやすいのがメニューの言葉づかいです。「有機コーヒー」「オーガニック野菜のサラダ」と書きたいけれど、どこまで書いてよいのか分からない。黒板やメニュー表だけでなく、ホームページやLPにも同じ言葉が並ぶので、あとから全部を書きかえるのは手間になります。ここでは、公的な情報で確かめられる範囲と、店側で先に決めておける段取りを分けて整理します。
「有機」「オーガニック」の表示は法律で定められている
農林水産省は有機食品の検査認証制度について、「登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます」と説明しています。そのうえで、「この『有機JASマーク』がない農産物、畜産物及び加工食品に、『有機』、『オーガニック』などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されています」としています。
有機JASマークそのものについては、「太陽と雲と植物をイメージしたマーク」で、「農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料、畜産物及び藻類に付けられています」と説明されています。
そこでカフェ側の出発点は、店で扱う品物にこのマークが付いているかどうかを、言葉を選ぶ前に自分の目で確かめることになります。「オーガニックの豆です」と仕入れ先から口頭で聞いた、という状態のまま書き出さない、という進め方です。
メニューを書き出す前に確認する
仕入れから表記までを一本の流れにしておくと、担当者が変わっても同じ手順をたどれます。次の項目を店の確認事項として持っておきます。
仕入れる食材の外装に有機JASマークが付いているかを見る
品目ごとに見る
マークの有無を検収表に記録する
有・無のどちらかを必ず書く
仕入れ先から受け取る書類を品目ごとに保管する
期間を決めて残す
外装のマークを写真に撮り、品目名とあわせて残す
撮影日も入れる
どのメニューにどの食材を使うかを一覧にする
ドリンクと食事を分ける
店内で袋詰めして売る予定があるかを書き出す
提供と持ち帰りを分けて書く
自店の扱い方が制度の対象になるかを農林水産省のページで確かめる
とくに、店で出す一杯とは別に、豆や茶葉を袋に詰めて店頭に並べる予定がある場合は、提供と持ち帰りを分けて書き出しておきます。扱いが同じかどうかを自分で判断せず、農林水産省の有機食品の検査認証制度のページで確かめてから表記を決めます。
メニューとホームページで言葉をそろえる
紙のメニュー、店頭の黒板、ホームページやLP、予約ページ。同じ品を別の言い方にしないよう、表記は一箇所にまとめて管理します。すべての野菜が有機のものでないときは、「有機トマトを使っています」「付け合わせの野菜は有機栽培のものです」のように、どの食材を指しているのかが読み手に分かる書き方にします。
書き出したあとに、その一行がどの食材を指しているのかを、店の誰でも短く言えるかどうかを確かめます。言えない行があれば、指している食材が決まっていないということなので、仕入れの記録に戻って確かめます。
開店までの段取りに組み込む
メニューを決める前
使う食材ごとにマークの有無を確かめる
表記を書き出すとき
その言葉がどの食材を指すのかを言えるようにする
公開の前
メニュー・店頭・ホームページ・LPの表記をそろえる
公開のあと
仕入れ先や品目が変わったら表記も点検する
食品表示に関する法令やガイドラインについては、消費者庁が意見募集や説明会の情報とあわせて取りまとめています。基準は改められることがあるため、自店の書き方に迷ったときは、他店の例や記憶ではなく、農林水産省と消費者庁のページを確かめてから決めます。オーガニックを店の看板にするなら、その言葉を支える記録を店の中に残しておくところまでを、開店前の準備に入れておきます。