カフェ開業の事前相談|保健所に持参する図面・メニュー案・ホームページ案
カフェの開業準備で行う保健所への事前相談を、当日までの動きと持ち物から整理しました。図面とメニュー案に加えて、ホームページやLPに描いた販売動線まで持参し、店内・持ち帰り・通信販売のどこまでを確認するのか。相談前の資料と当日に聞く項目をチェックリストにしました。
カフェの開業準備では、物件を見て、内装を考えて、メニューを組み立てて……と、いくつもの作業を並行して進めることになります。そのなかで、内装の着工前に日程を押さえておきたいのが、保健所への事前相談です。図面ができてから工事に入るまでの間に、どの資料を持って、何を聞くのか。ここでは相談当日までの流れと、持ち込む資料の作り方を、手順の形で整理します。
事前相談までにそろえる資料
相談の場では、口頭の説明だけでなく、担当者がその場で見られる資料を出せるようにしておきます。次のものを、相談の日程を決める前にそろえます。
- 店舗の図面(客席と厨房の区切り、シンクと手洗いの位置、扉や窓の位置が分かるもの)
- 物件の所在地が分かる資料(どこの保健所が管轄になるかを確かめるために使います)
- メニュー案(出す品目と、店内で仕込むもの・外から仕入れるものの区別を書き添えます)
- 営業の形を書き出したメモ(店内で出す、持ち帰りで渡す、送る、届ける)
- ホームページやLP(ランディングページ)のラフ。ページの並びと、注文までの動線を描いたもの
図面は清書でなくてかまいません。手描きでも、寸法と設備の位置が読み取れる状態にしておきます。メニュー案は「コーヒーと軽食」とまとめず、品目ごとに行を分けます。仕込みが要るもの、生のまま出すもの、焼き菓子のように別で作るものを、それぞれ書き出しておきます。
物件を見に行く段階
間取りと水回りの位置を、写真とメモで残しておく
図面ができた段階
図面とメニュー案をそろえ、管轄の保健所に相談の日程を問い合わせる
着工の前
図面・メニュー案・ホームページ案を持って事前相談に行く
相談したあと
指摘された点を図面とメニュー案に書き入れ、内装の担当者に共有する
申請の準備
必要な書類と提出先、食品衛生責任者を誰が担当するのかを確認する
開店の前
施設を見てもらう日程と、当日に立ち会う人を決めておく
ホームページ案から「売り方」を書き出す
メニュー案とあわせて、ホームページの構想も相談の場に出します。サイトのラフに「オンラインストア」「お取り寄せ」「デリバリー」といったボタンを置くつもりなら、その先で何を、どんな形で渡すのかを、相談のときに説明できるようにしておきます。
紙に描くのは、凝ったデザインでなくてかまいません。トップページに何を並べるか、注文までに何ページ挟むか、その程度でかまいません。そこに、考えている売り方を全部出しておきます。下のチェックリストを、ホームページのラフを見ながら埋めていきます。
店内の席で出す
席の配置と、厨房との行き来をどう考えているか
持ち帰りで渡す
容器と、渡すときに添える表示をどうするか
焼き菓子などを店頭で売る
仕込む場所と、売る形をどう分けるか
通信販売で送る
送る品目と、箱に入れる表示の項目をどうするか
配達で届ける
自分の店で運ぶのか、外部の仕組みを使うのか
イベントや間借りで出す
出す場所ごとに、どこへ相談するか
埋まらない行があっても、そのまま持って行きます。決めていない項目は「まだ決めていない」と、その場で伝えます。
当日の聞き方と、聞いたことの残し方
当日は、資料を広げる順番をあらかじめ決めておきます。図面、メニュー案、ホームページ案の順で見せて、それぞれについて確認したいことを聞いていきます。
- はじめに図面を広げ、どこに何を置くつもりかを順に説明する
- 続けてメニュー案を見せ、品目ごとに確認したいことを聞く
- そのあとホームページ案を見せ、店の外に出す売り方について確認したいことを聞く
- 聞いた内容を、その場で図面とメニュー案に書き込む
- 帰る前に、誰にいつ聞いたかをメモに残し、内装の担当者と共有する
メモは、あとから資料を書き換えるときに使うので、その場で取ります。図面だけでなく、メニュー案とホームページ案の側にも、同じ日付で書き入れておきます。
手続きに関わるサイトも、相談の前後に開いておきます。厚生労働省の「食品衛生申請等システム」のページには、サイトのURL(ドメイン)を変更した旨の案内が出ています。以前のURLを控えているなら、新しいものに置き換えておきます。あわせて、厚生労働省の「営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報」のページも、どこに何が載っているかを見ておきます。法令の文言そのものを自分で確かめたいときは「e-Gov法令検索」で引きます。開業前の相談先を広く見ておきたいときは、日本政策金融公庫のサイトに「創業支援」といった案内があります。
相談のあと、資料を書き換える順番
相談で出た指摘は、図面だけを書き換えて終わりにせず、次の順で全体に反映させます。
- まず図面を書き換え、設備の位置と数を最新の状態にする
- 次にメニュー案を書き換え、出す品目と仕込み方をそろえる
- 最後にホームページ案を書き換え、載せる売り方を実際の営業の形に合わせる
- 書き換えたら、内装の担当者とホームページを作る人に、同じ資料を渡す
- ファイル名に日付を入れ、どれが最新かを見て分かるようにしておく
ホームページ案を最後に置くのは、店内の設備とメニューを先に確定させてから、サイトに載せる売り方を決める順番にするためです。相談で聞いたことは、そのつどサイトのラフにも戻しておきます。事前相談の場では、許可について確認するのとあわせて、開業までに自分がまだ決めきれていない項目も洗い出せます。図面・メニュー案・ホームページ案をそろえて持ち込むところから、準備を始めてみてください。