カフェの開業キャンペーン、景品を告知する前に確かめる順番
開業のお披露目や周年で配るノベルティは、景品表示法の「景品類」に当たることがあります。消費者庁と全国公正取引協議会連合会の説明をもとに、自店の企画がどの型に当たるかを切り分け、告知を出す前に確かめる順番をチェックリストと逆算スケジュールで整理しました。
開業のお披露目や周年のイベントに合わせて、来店した方にオリジナルのマグカップやノベルティを渡す企画を考えているカフェオーナーの方は多いと思います。こうしたプレゼントは、景品表示法上の「景品類」に当たることがあり、その場合は法律で定められた決まりの対象になります。ここでは、企画をチラシやSNSに載せる前に、自分の手で順番に確かめておきたい点を整理します。
まず「景品類」に当たるかを見分ける
消費者庁は、景品表示法上の「景品類」について「(1) 顧客を誘引するための手段として、(2) 事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随」して提供されるもの、と説明しています。お客様を呼び込む手段として渡すものかどうか、注文や来店といった取引にくっついて渡すものかどうか。まずはこの二つを確かめます。
同じマグカップを配る企画でも、注文した方にだけ渡すのか、注文や来店を条件にせず誰でも応募できる形にするのかで、取引に付随するかどうかの見え方は変わります。企画を思いついた段階で、「誰に」「どうやって決めて」「何を渡すのか」を一度、文章にして書き出しておきましょう。
決まりの型を切り分ける
消費者庁は「景品表示法に基づく景品規制は、(1)一般懸賞に関するもの、(2)共同懸賞に関するもの、(3)総付景品に関するものがあり、それぞれ、提供できる景品類の限度額等が定められています」と示しています。さらに「限度額を超える過大な景品類の提供を行った場合などは、消費者庁長官は、当該提供を行った事業者に対し、景品類の提供に関する事項を制限し、又は景品類の提供を禁止することができます」とも書かれています。
つまり、自店の企画がどの型に当たるのかを決めてから、その型について定められた限度額等を確認する、という順番になります。次の項目を上から埋めてみてください。
渡す相手の決め方
抽選やクイズの結果で決めるのか、条件を満たした方へもれなく渡すのか
取引との関係
注文や来店を条件にするのか、条件なしで誰でも応募できる形にするのか
自店だけの企画か
商店街や近隣のお店と一緒に行う企画かどうか
渡すものの中身
物品か、自店で使えるサービスか、それ以外か
当てはまる型
上の答えをもとに、一般懸賞・共同懸賞・総付景品のどれに当たるかを書き出す
限度額等の確認
当てはまる型について、消費者庁の景品規制の説明で限度額等を確認する
業界のルールがあるかも調べる
全国公正取引協議会連合会は、公正競争規約について「景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)第36条の規定により、事業者または事業者団体が、消費者庁長官および公正取引委員会の認定を受けて、景品類または表示に関する事項について自主的に設定する業界のルールです」と説明しています。法律の決まりを確認したうえで、自店が扱う商品に関わる規約があるかどうかも、企画の段階で調べておきます。
判断に迷う点が残ったときは、そのまま告知に進めず、公正取引協議会や消費者庁の相談窓口に問い合わせる時間を、企画の工程にあらかじめ入れておきましょう。
告知を出すまでの逆算
企画を思いついた日
渡すもの・渡す相手の決め方・取引との関係を書き出す
原稿を作り始める前
当てはまる型を決め、消費者庁の景品規制の説明で限度額等を確認する
原稿ができた時点
迷う点があれば公正取引協議会や消費者庁の相談窓口に問い合わせる
告知を出す前
ホームページ・LP、SNS、店頭の掲示で条件の書き方をそろえる
イベント当日
応募や引換の記録をどう残すかを、当日入る方と共有する
開業前後は、内装、什器、メニューの構成と、決めることが同時に進みます。景品の企画もそのひとつです。決めた条件は一枚の紙にまとめ、ホームページ・LPに載せる文章、SNSの投稿、店頭の掲示を並べて見比べてから告知を出しましょう。応募の締め方や渡し方まで書ききれているかは、当日カウンターに立つ方にも読んでもらって確かめます。