カフェで外国人スタッフを迎えるとき、在留カード確認とハローワーク届出でやること
カフェのアルバイトに留学生など外国人の方を迎えるとき、店側が踏む手順を整理しました。在留カードの読み取り確認、資格外活動許可の見方、雇入れと離職のときのハローワークへの届出まで、公的機関の案内にそって順番に確かめられます。
カフェのアルバイト募集をすると、留学生をはじめ外国人の方から応募が届くことがあります。はじめて迎える立場だと、「在留カードのどこを見ればいいのか」「役所への届出は何をいつ出すのか」で手が止まりがちです。ここでは、応募を受けてから働きはじめ、辞めるまでの流れに沿って、店側が踏む手順を並べます。判断のもとになる部分は、厚生労働省と出入国在留管理庁の案内にそろえています。
応募を受けたら、在留カードを券面と読み取りの両方で確かめる
まず、応募者から在留カードを見せてもらい、券面を目で確かめます。そのうえで、出入国在留管理庁が案内している「在留カード等読取アプリケーション」を使います。厚生労働省は、この読取アプリケーションを積極的に活用し、外国人雇用状況の適正な届出に協力するよう呼びかけており、読取アプリケーションで読み取った情報と券面に記載された情報を見比べることで、在留カードが偽変造されていないかを確認することができる、と案内しています。
読取アプリケーションでは、在留資格、在留期間の満了日、在留カードの番号、在留カードの有効期限満了日、就労制限の有無、そして資格外活動許可を受けているときはその旨が表示されます。一方で、新様式の在留カードおよび特定在留カードで券面に記載されなくなった「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」については、表示されないと案内されています。表示される項目とされない項目があることを前提に、どこを控えるかを決めておきます。
読み取りがうまくいかないときの案内も確かめておきます。このアプリケーションでは在留カードまたは特別永住者証明書以外のカードは認識できないとされています。かざしているカードが他のカードではなく在留カード様のものであり、同じエラーメッセージが表示される場合は、ICチップの故障や在留カードの偽変造が疑われるため、お近くの地方出入国在留管理官署に問い合わせるよう案内されています。なお、iPadには対応していないとされているため、読み取りに使う端末は先に決めておきます。
在留カードの券面を目で確かめる
顔写真・氏名・在留資格・満了日の欄を見る
読取アプリケーションで読み取る
使う端末を先に決めておく(iPadは対応外と案内あり)
読み取り結果と券面を見比べる
偽変造されていないかの確認方法として案内されている
就労制限の有無を控える
資格外活動許可を受けているときはその旨が表示される
表示されない項目を把握する
「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」は表示されないと案内あり
エラーが続くときの連絡先を決めておく
お近くの地方出入国在留管理官署へ問い合わせる
資格外活動許可について、案内されている範囲を押さえる
資格外活動許可は、いま持っている在留資格に属さない、収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動を行おうとする場合に必要な許可です。対象は、入管法別表第一に掲げる在留資格の方(就労資格を有する方や留学生等)とされています。入管法別表第二に掲げる在留資格の方(「永住者」や「定住者」)は、就労活動に制限がないため、資格外活動許可の対象ではないと案内されています。
許可の種類には包括許可があります。週あたりで定められた時間以内の、収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動について申請があった場合に、要件を満たすと認められるときは包括的に資格外活動が許可される仕組みで、いわゆるアルバイト的な活動が想定されています。許可の対象となる方の例として、「留学」の在留資格の方、「家族滞在」の在留資格の方などが挙げられています。
申請方法については、申請書と必要書類をそろえて、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に申請するよう案内されています。必要書類は申請者の在留資格および許可の種類により異なるとされているため、案内されている在留資格別のページを応募者と一緒に開いて確かめます。店側は、許可の有無を読み取り結果で確認し、シフトを組む前に働ける時間の考え方を本人と一緒に整理しておきます。面接では、他のお店での勤務の有無と、その勤務時間を聞き取り、記録に残します。
雇入れと離職のときは、ハローワークへ届け出る
「外国人雇用状況の届出」は、外国人の雇入れおよび離職の際に、すべての事業主が届け出る必要があります。労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律に基づき、外国人労働者(在留資格「外交」、「公用」及び特別永住者を除く)の雇入れおよび離職の際に、この届出が義務づけられています。届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、罰金の対象となると案内されています。
ハローワークでは、この届出に基づいて、事業主への助言や指導、離職した外国人への再就職支援を行うとされています。届出は雇入れのときだけでなく離職のときにも必要なので、店長が代わっても手順が引き継がれるよう、届出の担当者と提出先のハローワークを店のマニュアルに書いておきます。過去に届出を行った外国人で、現在在職中として登録されている方の確認を希望する場合には、事業所別外国人雇用状況届出一覧(写)交付請求書を提出することで、一覧の交付を受けることができるとも案内されています。
募集を出すとき
求人の掲載先とホームページ・LPに、面接で確かめる項目を書き出しておく
面接のとき
在留カードを見せてもらい、券面確認と読み取りを行う。他店での勤務の有無と時間を聞き取る
働きはじめる前
就労制限の有無と許可の内容を控え、働ける時間の考え方を本人と一緒に整理する
雇入れのとき
ハローワークへ「外国人雇用状況の届出」を出す
在籍中
在留カードの有効期限満了日と在留期間の満了日を店の予定表に載せ、更新の予定を本人に確かめる
卒業や進路が決まったとき
在留資格の変更予定と勤務の終わり方を、本人と早めに話しておく
離職のとき
ハローワークへ「外国人雇用状況の届出」を出す
店の中で仕組みにしておく
その場かぎりの確認で終わらせず、誰が対応しても同じ手順になる形にしておきます。具体的には、確認の担当者を決める、読み取りに使う端末を店に置いておく、控えた項目を書き込む用紙のひな形を用意する、届出の提出先を明記しておく、といった項目です。求人ページや店のホームページ・LPに載せる募集内容と、面接で確かめる項目は、同じ書き出しをもとにそろえておきます。
外国人スタッフを迎える手順は、公的機関が案内している内容にそって組み立てられます。案内されている項目を店のチェックリストに写し、面接から離職までの各段階でどこを見るかを決めておくところから始めてみてください。